今回発掘したのは、FENAL Freresによるペクソンヌというファイヤンスの釜です。
なんて美しいレリーフと透かしなんでしょうか・・・。
色はほんのり青い釉薬の優しい色合いです。
ペクソン釜の中でも上の食器は凝ったものですので、おそらく貴族の為に作られたものではないかと想像できます。
これも、ペクソンヌ釜のもの。
ファイヤンス焼きが確立したのは、当時の戦争が原因でした。
当時とはルイ14世の時代、1600年代後半は近隣ヨーロッパ諸国との戦争が続いていた時代です。長引く戦争で、武器に必要な金属類が不足していました。
そこでルイ14世は当時貴族達が食器に使っていた銀食器までも使用禁止を命じます。
ロレーヌ地方に住む公爵が、今まで使用していた銀食器に変わるものをファイヤンスで作りなさいとペクソンヌという村に釜を作らせたのが始まりです。
ペクソンヌ釜は有名なリュネヴィル、ニダーヴィレー、サンクレモン、バドンヴィレーなど東フランスの釜がたくさんある場所です。
1719年にNicolas FENAL氏が成立した釜は、息子達と甥たちが継ぎ、1875年には36人だった従業員もリュネヴィル、ニダーヴィレー、サンクレモンらの職人達がペクソンに移り大成功を収めます。
1875年には36人だった従業員も1897年には300人程になり、PEXONNE FENAL Freres(ペクソンヌ・フェナル兄弟) となり、最盛期を迎えます。
その後、Nicolas FENAL氏の甥の一人がバドンヴィレーに釜を開き、次第に重きはそちらに移っていきました。
もともと少ない商品の上現在は存在しない釜となり、ペクソンヌの食器たちは大変貴重なもとなりました。
最盛期の1800年代後半の作品が特に美しいと思います。
もうすぐアップする商品には、他に・・・
レリーフのきれいな調味料ポット(釜不明)、蓋は別物かもしれません。
サルグミンヌのラヴィエ(アペリティフ用の小さめのお皿)
こちらも大変美しい、大型の花形リム皿。
釜は不明ですが、クレイユ&モントロー、シャンティ、テール・ド・ピープと呼ばれるファイアンスあたりのものだと思います。
クレイユかな~・・・?
刻印はありません。
近々アップの予定です。
お楽しみに!
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