今回は、中古でもアンティークでもない現行品のご紹介です。
先日ムスティエ・サント・マリーへ行った際に仕入れたものです。
ムスティエ・サント・マリーは南仏のプロバンス地方にある村で、陶器の窯がいくつもあります。
古くは16世紀にイタリアから来た陶芸家達が、ムスティエに移って来たのが始まりです。
ムスティエのアンティークの主なお皿たちは、伝統的な柄が絵付けされているものが有名です。
カマユーと言ってブルーの単色の濃淡で描かれたベラン文様や狩の様子がかかれたもの、鳥が中央に描かれているもの、グロテスク柄と言って奇妙なキャラクター(人物とも言うべきか怪物とも言うべきか)が描かれているシリーズなどがあります。
いずれも真っ白なぽってりと厚めの釉薬が特徴的です。
でも。
自分が白い食器が好きな事もあって、今回は白いムスティエの商品を仕入れて参りました。
2つだけきみどりのドットのカフェオレボウルもあります。
これは花形リムの平皿。
赤土を使用しているので、真っ白な釉薬に透けてうっすらとピンク色に見えます。
暖かみのあるほんわかした色です。
デコラティブなオーバル型の平皿。
レリーフの陰影が美しく、下地の色がうっすら見えてまた素敵です。
カフェオレボウルも。
以上はLallierというアトリエの商品で、ムスティエでは生産量も多い方で現在の釜としては有名です。
創業は1946年と最近の釜です。
上のドット柄のカフェオレボウルは別の釜のものです。
職人さんが小さなお店で自ら店番もしながら販売している商品です。
釉薬にムラがあったり、同じシリーズでも微妙に色が違ったりします。
「どんな色に焼きあがるかは、釜から出してみるまで分からない」のだそうです。
だからこそ面白い、いろいろな味のある作品ができるのでしょう。
これから1点だけご紹介するのは、ムスティエの隣の村ヴァラージュの現行品です。
こちらも小さなアトリエで作られている女性アーティストの方の商品です。
昔ながらの作り方と同じ製法で、完全なる手作りです。
とても味のあるかわいい作品です。
アンティークのムスティエやヴァラージュは大変お値段の張るものですが、現行品はそれに比べてお買い得です。
とは言えムスティエのお皿は安いものではありません。
また手作りですので、形が多少歪んでいたり釉薬の斑がある場合がございます。
グルニエ・イデコでご紹介しているムスティエのお皿たちはこちらでご覧いただけます。
http://ideco.ocnk.net/product-list/5
2012/8/26現在。
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