2012年8月9日

フェーヴ?サントン人形?

南仏に住んでいながら、サントン人形やフェーヴに詳しくなったのはお客様のおかげです。

フランスでは1月にガレットデロワというお菓子を頂くのが風習となっています。(詳しくはWikipediaでご覧ください)
そのお菓子の中に小さな人形が入っていて、当たった人はその年の王様になれるという遊びを楽しみながら食べられる、特に子供が大喜びするお菓子です。

この写真にはフェーヴだけでなく粘土の人形も混じっています。

この「小さな人形」のことをフェーヴと呼びます。
昔は人形ではなくそら豆を入れていたからとか。
現在でも南仏ではそら豆と人形の2つが入っている事が多いようです。
チェーン店などのパン屋では1つだけのようですが。
またガレットデロワは、パリなんかではアーモンドペーストが入ったパイ、なんですが南仏では甘いパンにフリュイ・コンフィが乗っているのがプロバンスのガレットでロワです。
パリでもチェーン店のPAULなんかでは売っているかもしれません。
私はフリュイコンフィは苦手ですが、こちらの甘いパンの南仏のガレットデロワの方が好きです。

フェーヴの話に戻りますが、南仏のフェーヴは少し大きめなんだそうです。
今回グルニエ・イデコで新商品として紹介しているものは、フェーヴかなと思うのですが、小さなサントン人形という見方もできるかもしれません。
専門家ではないので、どちらがどうなのか・・・?


サントン人形は小さな聖人という意味があります。
フランス革命後、宗教弾圧に遭い教会でお祈りが出来なくなってしまった人々の為に、家でもキリストやマリア様を飾って楽しめるようにとマルセイユの作家が小さな人形を作り始めたのが始まりです。
飾るときに使用する再現シーンがあり、このシーン再現をクレーシュと呼びます。
クレーシュを作るときに必要なのは、生まれたばかりの赤ちゃんのキリスト、マリア様、聖ジョセフ、馬や牛、ロバ、東方の三博士、などがメインの登場人物となります。
もっと凝ったものは、馬小屋自体を飾り、そのまわりにプロヴァンスの人々仕事している人やおばあちゃんなどの民族衣装を着た人達を配置し、木やら風景まで飾ったりします。

今回は、プロバンスの蚤の市で見つけたフェーヴと粘土人形をご紹介します。

東方の三賢人の一人。顔が黒いのはやはり中東から来ているからではないでしょうか。
行商の女性だと思います。プロバンスの衣装を着ています。
袋を背負った男性。

以下の写真達は、サントン人形と言われて購入したもの。
 ですが、粘土の人形で素材は土だとお思いますが、日本の紙粘土みたいなものです。
焼いていないので、水に漬けると絵の具が落ちて更に粘土も溶けてしまいます。
上の人形の前面は汚れていますが、洗わずに楽しむか、コーティング製品をかけてください。
手の掛かるやつですが、味はかなりあります!

素朴でかわいい、滅多に手にする事のない誰かの手作りでしょう。
子供が作ったものかもしれないし、習い事で教わって作ったのかもしれません。

 これは天使のペンダント?
吊るせるよう紐まで付いています。

 苦笑・・・
これは汚れを取ろうと水洗いした結果です。
絵の具はほとんど落ち、形もなんだか分からなくなってしまいました。(爆)


フェーヴやサントン人形、普通はちゃんと焼いてあり釉薬が掛かっています。
集めるとかわいいですよ!

http://ideco.ocnk.net/product-group/34



お勧め本:フェーヴの事なら↓
http://www.futami.co.jp/read.php?isbn=9784576100227


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