2014年9月11日

おばあちゃんのお宝拝見

お宝を見に行くのが目的ではなかったんですが、笑。
どうしてもフランス人の家庭へ行くと、こうなります。
旅先のシャンブルドットでも、「日本製のこんなものを持っているのよ」と中国製の食器を見せられたりしますが、本当はフランスのアンティークを見せてくれるのが一番うれしいですね。(^^)

お隣さんのおばあちゃんは、おばあちゃんと言えどもアカデミー・フランスセーズの会員でもある大変な才女なんです。
アカデミーフランセーズの会員と言ったって誰でもがなれるわけではありません。
亡くなったご主人さまもマルセイユ専門の歴史学者だったそうです。
すごい方たちがお隣さんなんです。。。

ガイドをやっていた時には、本も借りたりしていろいろ教えて頂きました。

 そんなおばあちゃんに見せてもらったのが、まずジャポニズムの影響を受けたカップ&ソーサーです。
もちろん日本のものではありません。
カラフルな色がきれいですね。

 イギリスのミントン社製のれっきとしたアンティークです。

 そして、中央にいる青い瞳のお人形、一番のお気に入りなんだそうですよ。
他の子と比べてもやはり違いますね。笑
一番右のはセルロイド製のお人形。

 これは頭と体がポースレン製、手足はセルロイド製のようです。
来ているお洋服は戦後のもののようですが、このようなポースレン製のお人形は戦後は作られなくなったのだそうです。
だからこそ大切なお人形なんですね。

ご自身が子供の頃に蚤の市で見つけて、ご両親に買ってもらったそうなんです。
大きくなって、お人形で遊ばなくなってからはずっと放置しっぱなしで、結婚して、子供もでき、あわただしく忙しい毎日で人形の存在すら忘れていたそうです。

でも、ある時久しぶりに会ったお友達のマダムに「そういえばあの青い目のお人形はまだ持っているの?」と聞かれ、そういえば!と、倉庫の奥から探し出しできたそうです。

ずっと放置されっぱなしだったお人形の手足は、中に入っていたゴムが切れて動かなくなっていたんだそうです。
それをマルセイユのアンティーク屋さんい持って行って、中のゴムを全部交換して修理してもらったと言っていました。
そのアンティーク屋で、「これは今貴重だから高値がつく」と言われ、売ってくれないかと言われたんだそうです。
でも安値で買い取りされるより、自分の家族に残したいと、今もここにある訳です。

 これはコミュニオン用の衣装。
白いチュールのワンピースに、レースのポシェット、ポシェットには小さなレースの飾りもついているんですよ。
そしてキリスト教の教本。
子供用だからまだ聖書という訳ではないんですね。

 そして、これは海軍のコスチューム。
女の子用なのに。
戦争の臭いがしますね。
戦時中に作られたのでしょうか。。。

 これは面白いですね。笑
スキーのコスチュームなんだそうです。
やっぱりこれは家族の女性たちに一番人気がないのよ~、と言っておりました。
あはは、かわいいですけどね。

幸いにして娘さんがこの人形を気に入ってくれていて、孫の世代にも大切に引き継いでくれる事になっているんだそうです。

自分がアンティークの販売をしていて言うのも何なんですが、いつもフランス人が簡単にお宝を手放してしまうのは少し悲しい気がします。
まあ、そのおかげで皆さまにアンティーク雑貨をご提供できるんですが。。。
大抵フランス人に言われるのは「おばあちゃんやお母さんが引き継いで大切にしてきたものなのよ。でももう見飽きてしまって。」とか「インテリアに合わない」が多いですね。

アンティークは新ものとも合うんですけどね。
合わせようによっては。

この日は日本の映画のビデオを貸してくれるというのがメインだったんです。
でもお茶まで出してくれて。
どれがアンティークか分かりますか?
そう、後ろの小さな焼き菓子の乗っているお皿と手前のトレイ、スプーンもかな?そして小さなデザート用の刺繍されたナプキン。
カップ&ソーサーとテーブルクロスは現代のもの。
この二つ色がマッチしてかわいいですね。

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