2013年7月31日

ナポレオン3世様式のオブジェたち 

ナポレオン3世の続きです。

そう、ナポレオン3世は黒いオブジェや装飾物が好きだったんですね~。

シックなお方だったのでしょうか。




黒いシンプルな額にドーム型のガラスも特徴的です。


石灰岩に彫刻された聖母マリアとイエス。

 こちらは違うタイプ。
大変細かな彫刻に目を奪われます。



 見ずらいのですが、横に顔に羽の生えた天使たちがマリア様と一緒に十字架から降ろされたイエス様を見守っています。




 ブロンズと黒檀の十字架。
少し大きめの十字架ですので、ペンダントでも良いですがインテリアやお祈りの場所に飾っても良いと思います。

 十字の下の方にドクロ。



小さな写真を入れられるブローチも。

これも美しかったです。
取り分け用のカトラリーで、先端が黒いものは珍しいです。




黒いオブジェは現代にも通じるクールな美しさがあると思います。
お部屋のディスプレイにとても絵になるお品たちです。

そしてパニエも。
色は褪せても風格があり美しいかごです。


一部売り切れとなっておりますが、ナポレオン3世様式のアンティークたちはこちらでご覧になれます。
http://ideco.ocnk.net/product-group/50


ナポレオン3世時代の黒いカゴ / パニエ / バスケット

ナポレオン3世は黒い色のオブジェや装飾品が好きだったんですね。

黒い額、黒い椅子、黒い十字架、黒いオブジェ、黒い装飾品。

1850-1870年あたりの年代としては、とても斬新なデザインだったのでしょうね。
それまでの金をたくさん使った装飾やゴテゴテしたものとは違い、どこかクールで質素な感じさえします。

一言で言えば渋い。

この渋さは現代にも通じる美しさだと思います。



この黒いパニエ(カゴ)は繊細に編んであり、素材も繊細なので痛みやすいものではあります。
それゆえにあまり市場に出てこないお品でも有ります。
このナポレオン3世タイプの黒いカゴがいくつも捨てられてしまったのだろうな・・・と考えるともったいない。
また残っているものは大変貴重なものになるでしょう。


 留め具にはBBのモノグラム。


 この三つ編みのような持ち手がまた大変美しく。
繊細で軽い作りなんです。


若い可憐なお嬢さんを扱う(お嬢さんを扱うって私が言うのもなんだか変ですが)感じで、大切に接しないとなりません。

 革製の留め具は切れ。

 裏も切れ、
 底には穴が。

 南仏の蚤の市にて、一度手にとっては見たものの、状態がよろしくない。
と思って一度去りました。
お店のマダムは「何言っているのこれはとても保存状態の良いものよ!」と言い張ります。
確かに状態が悪いと認めれば、安くはしていただけたのでしょう。
でも安くなりませんでした。笑
という事はかなりの自身。
もしくは私がなめられているのか。笑

それでもやはり気になって、これだけ美しいパニエに南仏で出会うことはあまりないな・・・と思って仕入れました。
このパニエは普段使い用だったそうですが、お買い物、多分マルシェ(朝市)とかのことだと思いますが、お買い物に使われていたそうです。
こんなに繊細な作りなのに、こちらでは田舎風パニエとも呼ばれています。


確かにこんな繊細な作りで、保存状態の良いまま残っている方が不思議です。
まったく使用しなかったなら別ですが。

現在このナポレオン3世スタイルのパニエを保存する会のようなものがあるらしく、レプリカを製造しているアトリエがフランスに有ります。
ですので大変状態の良いものを見かけるときがたまにあります。

でもこのように古ぼけたものこそが本物。

風格が全然違います。
インテリアとして大変絵になるお品です。

2013年7月22日

次回はクレイユ&モントロー特集

私も好きなクレイユ・エ・モントローの特集です。

グルニエイデコはまだまだマイナーな個人のオンラインショップですが、そんな事も考えずについつい買ってしまいたくさん溜まってきました。

オクトゴナルあり、珍しいものあり、すべてのお品たちに言えるのは、どれも美しいという事。
Chantilly、Creil、Montereau、19世紀の初めから終わりまで。。。



先日行ってきました南仏ユゼスのカゴたちもお目見えします。
いろんなタイプがありますよ!
ユゼスの陶器たちはまた8月下旬か9月頭のアップとなりそうです。



状態も様々です。
近々オンラインショップに載せる予定ですので、お楽しみに!

http://ideco.ocnk.net/

2013年7月11日

新商品アップしました! 7/10(水)GIENのポントシューシリーズやCreil et Montereauの食器たち

暑い日が続きますね・・・。
南仏も焦げるような暑さなんですが、日本も暑いと聞いています。
夏ばてしないようのんびり行きましょう。(^_^)

約1ヶ月ぶりの商品の更新のお知らせです。
最後のガイド業が入っていたので、載せたかった商品の3分の2に留まりましたが昨日7/10(水)夜の8時に新商品をアップいたしました。
http://ideco.ocnk.net/

更新した商品の一部をご紹介します。

 まずは大変美しいクレイユ&モントローのアールヌーボー調の水差し。
ラブラドールシリーズの時代らしく品のある赤い柄がかわいいお品です。
1900年代初めのものです。

 こちらはクレイユ&モントローにしては珍しくファイヤンスではなくポースレン製のお品。
デミタスカップ(エスプレッソ用の小さなカップ)とソーサーのセットです。
とても繊細な作りです。

 カップにもソーサーにも天使がいます。
リボンと植物のガーランドがかわいいお品です。

デミタスカップにはヒビがあります。
詳細はオンラインショップでご覧ください。

 上のお品は天使のスーピエールです。
これは、サルグミンヌ窯だと聞いて仕入れましたが、どうやらオネンOnnaing窯の方が正しいかもしれません。
19世紀のお品。
全体のフォルムといい、ブルーの柄といい、蓋の上に付いている松ぼっくりのように見えるアーティーチョークの形といい、全てが揃って絶妙なバランスになっています。


 こちらはまた大変古く、貫禄のあるお品です。
モントロー時代の初期1800-1825年の間のものです。


 いろいろあって味のあるお品になっています。
これぞアンティーク!という雰囲気のお品です。

 こちらは比較的新しく、ジアンGIENのスーピエール。
ポントシューシリーズの名前で有名ですが、そのなかでも米粒シリーズです。
実際のポントシューは高くて買えませんとおっしゃる方でもジアンならば手に入る金額でしょう。
こちらの商品は1961年のものですが、ジアンはロカイユシリーズやこちらのポントシューシリーズなど18世紀、19世紀を懐古したレプリカ的作品をたくさん生産しています。

 実際に18世紀のポントシューを手にする事ができなくても雰囲気を味あわせてくれる、そしてやはり美しいお品を生産してくれたGIENにも感謝です。

 こちらはリュネビルLunevilleのムスティエのオマージュ作品で、リュネビル風のムスティエと言ったら良いでしょうか。
まわりのガーランドも美しくかわいいお品です。


ラシュナルの宿り木のお皿と同年代の1900年頃のお品です。
この頃のリュネビルはいろんな事に挑戦し、野心を持っていた時代だとお見受けします。


 こちらはVieillard Bordeauxのティーポット。
大きな白いティーポットです。
注ぎ口には、この時代に流行だった白鳥の頭をモチーフを使用し、蓋と本体のストレートなラインでクールにすっきりとしたデザインがとても美しいお品です。



右の一回り小さいものはコーヒー用ポットです。
フランスで言うコーヒー(カフェ)はエスプレッソの事なので、「エスプレッソ用のポット」の方が正しいかもしれません。
エスプレッソ用なので、ティーポットより小さな作りなんですね。



こちらは南仏陶器ピション・ユゼスのパニエ風コンポティエ。
この作品を眺めているといつも頭痛で終わるという私にとっては家に置いておかない方が身の為なお品です。笑
というのは冗談ですが、この繊細な作業を見ながら「いったいどうやって作ったのだろう・・・」と考え始めると作り初めから最後までを想像しなければならなくなり、その上釜で焼き釉薬を掛けてなどなど考えすぎてしまいます。
(実際の作り方はピションさんのホームページで見られますが)


 裏から見ても美しい!
一度窯見学にも行きたいとは思っています。


 南仏陶器の白い大皿。
ムスティエかヴァラージュではないかとの事です。
作成法をみると18世紀らしく洗練されていない粗野な作りです。
だからこそ手作りの暖かさが伝わるお品です。



縁のレリーフをご覧ください。
丁寧に指で付けられたレリーフ、作った方の気持ちが伝わってくるかのようです。
粗野だけれど私にとっては非常に美しいお品です。



またこのゆがみがたまらない!


ご紹介した商品はすべてグルニエイデコのオンラインショップに載っています。
(すでに売り切れになっているものもございます。)
状態は様々ですので、オンラインショップでご確認ください。
http://ideco.ocnk.net/

ギャラリーや美術館を見学する気分でごゆっくりとご覧くださいませ。