2014年3月28日

新商品アップしました!フランスアンティークの白い食器特集 2014/3/27

今回は白い食器特集。

私も大好きなクレイユモントローやボルドー窯が数多くでていますよ!

ブログが間に合わず、すでに売れてしまったものもございますが、こんなものをご紹介しております。


クレイユモントローのジャムポット!
今回ちょうど4つの違う大きさが揃いました。

 一番小さいのは、うちの湯呑サイズの信楽焼と全く同じサイズです。
一番大きいものは、もはやジャム用というより、丼ぶりなんかに合いそうですね。
丼ぶりって・・・。
19世紀にクレイユモントローの窯でジャムポットを作っていた職人さんには想像もつかないでしょうね。
日本で丼ぶりに使われていたとしたら。笑

 ちょうど4つ収納できるんです。
感動。


 マークもそれぞれ違って、これまたコレクションとして面白いんです。



そして、こちらはジアンのポントシューシリーズ。
18世紀の幻のポントシュー窯。
米粒柄のシリーズを作っておりました。
実物のポントシューを目にできるのは大変珍しいことですが、ジアンのポントシューシリーズならばお値段もお手頃です。

そして、くだらない事ですが、いつも収納に困っていたブイヨンボウル。
このように重ねてみたらいい感じです。


 そしてボルドー窯のマスタードポット。
からし入れるんでも品があって、おでん用のからしじゃもったいないかな、とか。

 こちらは小さめのコーヒーに入れるミルク用のポットです。
風化していて大変味のある雰囲気になっています。

Jules Vieillardに引き継がれた後のものになりますが、刻まれた刻印にDavid Johnstonの文字がまだ見られます。
ボルドー市のマーク3つの三日月もス・テ・キ。♡

美術館とまではいかなくても、ギャラリーでも見に来たような気分にはなれますよ!
是非イデコ店長の屋根裏ショップ、グルニエイデコを見にいらしてくださいね。(^^)

店長 イデコ
http://ideco.ocnk.net/

2014年3月27日

フランスアンティーク食器 白いレリーフ皿 

白いレリーフ皿、何度見てもいつ見ても素敵です。
下の3枚のうち2枚はクレイユモントローのお皿、ひとつは窯が不明です。


こちらの透かしレースのようなリムが美しいお皿はご存知の方も多いでしょう、クレイユモントローのものです。
うっすらと青い釉薬の白がとてもクレイユモントローらしく、凛とした白です。

 ハートのように見えるレリーフがびっしり。

 今から150年近くも前の19世紀のお皿ですよ。
デザート皿サイズですので、ケーキとかマカロンなどかわいいお菓子が合いそうですね。

 こちらはパニエ(カゴ)を編み込んだようなリムのやはり美しいお皿です。
クレイユモントローの白いレリーフ皿にはいろいろなタイプがありますが、このパニエ風は癖がなく他の食器にも合わせやすいと思います。
和菓子なんかも合いそうですよ。



 こちらは苺の苗がまるでパニエに入っているようなかわいいバルボティーヌ(このように全体的にデコボコが多い)のお皿。
窯が不明です。

 うっすらと青い釉薬なんですが・・・。
クレイユではありません。
いろんな人がいろんな事を教えてくれましたが、どれも説得性がなく・・・。
アプトだというフランス人のアンティーク業者、「俺はアンティークの専門家なんだからアプトと言ったらアプトなんだ、説明なんていらない!」とちょっと「感じ悪・・・」でしたが。
南仏に住んでいながらこんなアプトのお皿は見たことありません!
しかも青っぽい釉薬のすっきりした白いお皿なんて・・・。
アプトではないでしょう?


 刻印。
全部が全部、このようにボケて見えていたり消えかかっていたり。
雰囲気的にはフランスのものではないかと思っているのですが、謎です。

 刻印なんてどうでもいいですけど、やはり美しいお皿です。

 おまけにこちらのスーピエールも同じ刻印のもの。
ウェッジウッドだと言われました。
・・・。
確かにクリームウェアっぽい雰囲気はありますけど・・・

ウェッジウッドの刻印はしっかり分かりやすいものばかりですので、こんなボケた刻印はまず存在しないだろうし、このマークはどの資料を見ても見つかりません。

おそらくどなたもお教えいただけないとは思いますが、ご存知の方がいらっしゃいましたらこっそり教えてくださいませ。笑

追記:早速内緒で?教えていただきました。
アプトの線が強いようですよ。。。
ありがとうございました。(*^^*)

2014/04/22
追記2:先日の蚤の市で同じものを見つけました!
同じものに彩色されているものと、パニエだけでお花のレリーフのないバージョンも!
しかしながらお高くて仕入れできませんでした。 しかも高い割に状態があまり良くなく・・・。
これを販売していたご夫婦のお話によると、バックスタンプを指さして「ほら、ここにXXXの刻印があるでしょう」と言うんです。
このXXXの部分はベルナールかジュリアンのどちらからしいんですが、ご夫婦でご意見が違いました。
いずれにしてもBonnet以外のAPTのようです。
そして大変珍しいものなんだそうです。
確かに!
だからこんなアプトのお皿は見たことがないと疑ってしまったわけです。
やはり、このいい加減な刻印は南仏のものだったからなんですね。笑

2014年3月25日

フランスアンティーク陶器 白いスーピエールのオンパレード♪

スーピエールとは。
まだ電子レンジのない時代に使われていたスープサーバー用の陶器です。


今これがヨーロッパ、たぶん北欧の方のアンティーク好きの人々の中でもとても流行っていて、今ではもうスープサーバーとしては使用していないと思いますが、お花用の鉢カバー代わりにしたり、カップボードなどに飾って美しさを楽しんでいるようです。

その中でも白いスーピエールはやはり人気です。
いくつかご紹介しますので、ご覧下さい。
なぜ人気があるのかがお分かりになる事でしょう。笑

 まずはこれ、クレイユモントローのスーピエール。

 取っ手と蓋のレリーフ装飾が素敵です。

 うっすら青くてまた素敵。笑
すみません、いつもオタクな解説で。

 これ、蓋にも脚にもヒビが入っているんですが、大切に取り扱っていただければ長く使えます。
ふたのヒビは到着後に接着などして修理して使ってくださいね。

そして、こちらはショワジールロワの白いスーピエール。



 このあたりで人気の謎?が分かってきていただけましたでしょうか。
白いスーピエールの美しさはやはりこのレリーフだと思うんです。
スーピエール自体のコロッとした丸っこいフォルムもかわいいんですが、本体の取っ手やふたの持ち手部分に当たるつまみなどのレリーフが大変に美しく・・・。
陰影がたまらなくまた美しく・・・。
もっと私も写真が上手だったら・・・と思うんですが、本当にきれいなんです。

 貫入も入ってさらに味のある。
うっすら青っぽい釉薬の白もまた魅力の一つなんです。

アンティークですので、ジビエ(猟で捕まえてきた動物)を調理したものや動物の油を入れていた家庭もあるようで、ものによってはアンティーク陶器にたまにありがちな獣?のような匂いが残っているものもあります。
キュノワによく見られるような・・・。

こちらはいずれもクレイユモントローの白いスーピエール。
左側のスーピエールは特大なんです。
さすがに日本にお送りするには大きすぎるかと自宅用にしています。

サイドのデザインがほとんど同じなのに、蓋のつまみの形が違ったり。


これが小さいほうの右側のスーピエール。
現在グルニエイデコのオンラインショップに載せています。
二つ並んだものの写真では小さく見えるかもしれませんが、これでも結構大きいのですよ。笑
(特大ってどんなん?)
すっきり気品のある白です。
大人色のテーブルクロスやリネンに合わせてどうぞ。

棚にこんな風に飾っています。
(一番上のは売り物ではありません。
高価すぎて買い手の方がいらっしゃらないかと。)
いつか18世紀の美しいレリーフ陶器もご紹介できたらと思っております。

初頭でご紹介いたしました2つのスーピエールは、グルニエイデコのオンラインショップにもうすぐお目見えいたします。

グルニエイデコ オンラインショップ
http://ideco.ocnk.net/

店長 イデコ

2014年3月21日

紙ものアンティーク リトグラフ カリグラフィー

とても美しいリトグラフ(石版画)の紙ものアンティークのご紹介です。
去年に仕入れておきながら、ついつい食器が優先となってしまい長いこと棚に放置されていました19世紀のリトグラフ。
本や綴じ込みの切り抜きがほとんどです。

 薄紙のカバーがついたリトグラフ。

 お祈りをしている女性とそれを見守るかのような天使。
後ろにはベッドが見えますが、病に伏した女性が旅立つ瞬間なのでしょうか。
それとも病気の回復を待ちながらお祈りをしている姿なんでしょうか。

 いろんなストーリーを考えてしまいます。
とにかく神聖なるオーラがあるリトグラフです。

 こちらは家具シリーズ。
左側に折り目が見られ、綴じ込みにされて保管されていたんでしょうか。
色も黒ではなく茶色なんですよ。

 家具シリーズのソファ。
シルクのダマスク織のソファ。
シルクの光沢部分がきちんと表現されています。

 ルイ15世スタイルのタンス。
豪華な曲線の多い装飾と猫脚が特徴的です。
この猫脚、エスカルゴ(カタツムリ)脚の時もあるんです。
機会がありましたらその時にエスカルゴ脚の家具も(と言っても写真でだと思いますが)ご紹介しますね。

 豪華なカーテン。
模様などを見ていると、あっという間に1時間とか過ぎていたり。
まあそれは大袈裟ですが、見入ってしまう美しい装飾です。

 壁紙も。

 こんな真っ赤なべロアの資料、または壁紙見本なんかもあったんですね。
既に。
さすが芸術の国、フランス。
デコレーターにとっては楽しい国です。

 食器なんかもですね。

 と~っても装飾が凝ったもので。

もちろんフランス人全員が使っていた訳ではなく、王族や貴族の家でしか使われていません。
当時の食器といえば銀製品やピューター製のものです。
普通の家庭のフランス人たちはどんな食器を使っていたのでしょうね。
木製?良くてピューター製でしょうか。

フランスの陶器の歴史は遅れていて、17世紀にやっと入ってくることになります。

フランス革命後、王室が崩壊されると貧しかったフランス人たちも普通に生活ができるようになり、更にはブルジョワ階級の人も増え、19世紀後半には陶器の食器が普通の家庭でも「がんばれば」手に入るようになります。
20世紀始めになると陶器製の食器は普通の家庭で普通に使われるようになり、お嫁道具としていただいたりしたものを大切に使っていた家庭も多いようです。

 これはまだまだ高級陶器で、平民の手に入るものではありませんが、陶器製の食器がフランスで作り始められた際の代表的な窯3つ。
ルーアン、ストラスブール、ヌヴェール窯のものです。
18世紀、19世紀の初めごろまで陶器は王家の御用達品、19世紀の前半にブルジョワ階級の家庭でクレイユモントローやボルドー窯の食器が使われるようになります。

 20世紀に入り戦争もあったりして、フランス人の食生活も優雅なものから質素または簡単になり、朝ご飯はカフェオレとパンだけになります。
カフェオレとパンだけって、うっそ~、とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、本当にフランス人の朝食はパンにジャムやはちみつなどの甘いものを付けて、コーヒーかお茶だけなんですよ。
たまごもハムも食べません!(ちょっと寂しい。。。)
しょっぱいものを朝食に食べていたのは1950年ごろまでなんだそうです。
カフェオレボウルの全盛期ですね。

柄もかわいく、気軽に使える食器が増え、陶器製食器の黄金時代は終わります。
(な~んて、勝手に終わらすなって感じですが、イデコの中では現代の食器よりやはり昔の食器のほうが品があったり、楽しかったり、柄が可愛かったり、とひいき目に見ております)

 あまり20世紀の話になってしまっても、お話がずれてしまうので、また戻りますが。笑

 リトグラフ、カラーの壁紙の見本などもありました。

 これはリトグラフではないんですが、何かの法的書類のような雰囲気ですよ。

 端は傷み、紙なので仕方ありませんね。
だって、これ17世紀の紙なんですよ!
しかも手すきで、透かし模様が一部入った公的文書なんでしょうね。
公的文書とか言っておきながら、それってなに?と説明できない私ですが。笑

 綴じられている部分もいとおしい。

ちょっと、透かしが分かりますか??

こういう紙は空気にさらすと傷みやすいとは思いますが、ライトのカサ代わりに使っているレストランを見たことがあります。
透かし部分と美しいカリグラフィーの文字が透けてきれいなんですよ。