2014年5月26日

新商品アップしました ♪  白い食器とクリーム色の食器 2014/5/26

 今回は・・・
 こちらは、リーズの伝統的な柄を再現した比較的最近のビンテージ品になります。

 レースのような透かし具合とレリーフが大変きれいです。
20世紀後半のものになり、未使用のようにきれいなものです。

 こちらは、リーズ窯のやはりヴィンテージ品。
20世紀後半のものです。
このデザインもリーズ窯の伝統的なものなんです。

 18世紀のポントシューにも似たようなデザインの食器が存在します。
それはなぜか言うと、フランスがイギリスの窯の真似をしたからなんですよ!
元祖はイギリス。笑
フランスのポントシュー窯は特にイギリスのクリームウェアの影響を受けていて、色も確かにクリーム色ですし、レリーフやフォルムも真似っこしています。
ただ、技術のなかったフランスの窯もイギリス人の職人に来てもらったり、真似をしたりしたおかげでフランスなりの洗練された食器作りを確立して行くことになります。

 これはイギリスのリーズかスタッフォードシェアのアンティークになります。
レリーフが美しく、またクリームウェアの名の通りのクリーム色も素敵です。

注意していただきたいのは、フランスでこういったアンティークのお皿を購入すると、フランス人のアンティーク業者でもイギリスの窯までは知らない人が存在するという事です。
と言うのは、イギリスのクリームウェアを「ポントシュー」だとかレリーフがありさえすれば「クレイユモントロー」だとか言って売っている業者もいるんです。
知らないで、聞き捨てにそう言ってしまう人もいるでしょうけれど、クレイユだ、とかポントシューだとか言えば売れることを知っている業者もいるもんですから、要注意です。
得にイデコ店長のように間に挟まれている人は、きちんとした情報を伝えることが大切。
自分でも調べてみる事が大切ですね。

などと言ってもまあ・・・
美しいものはやはり良い窯のものには間違いありません。

 そして、こちらはおそらくフランス製のものと思われる深皿。
色はイギリスのクリームウェア、ウェッジウッドやリーズ窯の色をしています。
控えめな柄にも凛としたレリーフには気品があって、大変美しい深皿です。
パスタやカレーなどにちょうど良いかと。


 売主は19世紀の古いサルグミンヌだと言ってたのですが・・・。
古いサルグミンヌと言うのは、現在ではレトロな雰囲気の庶民に人気のサルグミンヌのイメージが多い方もいらっしゃると思いますが、19世紀の頃は大室御用達の国営の窯だったんですよ。
19世紀のサルグミンヌの食器はとても気品があってお値段も高値が付いています。

ですが!
このお皿はウェッジウッドやリーズのアンティークの柄にとっても似ています。
特にウェッジウッドの1920年代に作られてシリーズに大変似ているものがあって・・・。
1920年代に作られていたウェッジウッドのガーランドのレリーフのシリーズは18世紀終わり~19世紀初期のものがモデルになっています。
いろいろ考えると今でもウェッジウッド説が捨てきれないでおります。

しかしながら、これと同じであろうゴールドのラインの入った同じ深皿を見かけたことがあり、裏にはバドンビレーの刻印がありました。
ウェッジウッドのシリーズも、バドンビレーの刻印も1920年代だったことから、おそらくこのお品も1920年代のものではないかと思います。

 そしてクリーム色のカップ&ソーサー。
サルグミンヌのものだと言われました。
私もそう思いますが、刻印はありません。
ですのでお安くなっています!

 サルグミンヌ1950年頃のカップ&ソーサー。

 ラヴィエもご用意しています。

 そして、これ!
美しいではないですか!
かわいいアスパラたちのブーケ。
ソース用の容器、ソーシエールになります。

 ポースレン製のラヴィエもまた素敵です。♡

 アカンサスの葉がモチーフになっているのだそうですよ。
アカンサスとは植物の事で、良くヨーロッパのギリシャ柱や建物の装飾に使われた柄なんです。
ギリシャ柱の上の方に見られる美しいレリーフがそれですね。

ネンキの入ったクレイユモントローのパテポットなども。

もう売れてしまったものもございますが、ごゆっくりご覧くださいませ。

フランスアンティークのグルニエイデコ オンラインショップ
http://ideco.ocnk.net/

2014年5月20日

ダラダラ休みの間にパネルを塗ってみましたよ♪

去年蚤の市で出会った、家具の扉や壁の装飾に使われていた木製のレリーフ彫刻のパネルたち。

 白いペンキで塗って、削ってみたらきれいだろうな、と思ってからずっと実行できずにいました。
先週のダラダラ休みの時に、やっと倉庫から出してきたパネルたちを塗ることに。

 テーブルも塗るつもりだったので、調度よい。(^^)
テーブルの上で塗ってしまいました。
見ての通り、ペンキがはみ出している訳ですが・・・。

 ペンキは家に余っていた壁用のもの。
体に害のある成分は極力少ないフランス製のエコペンキなので、こすればすぐに落ちるものなんですが、これも削ってシャビーな雰囲気にするには調度いい(?)

 このウサギちゃんは、狩りで捕られたウサギ。
本来ならば逆さまに吊るされている姿です。
逆さまにしてみてください、様子がよりわかると思います。
狩猟はフランスの伝統的なスポーツとも言えるでしょう。
残酷ではありますが、野ウサギやイノシシ、カモやキジなどを捕ってジビエ料理としていただいていたんですね。
今でも狩りを楽しんでいるフランス人は結構いるようです。

18世紀、19世紀の建築様式でもお屋敷などにこのような狩猟で捕まえた動物のレリーフが壁に掛けられていたりしたようです。
日本の釣りの世界で言う魚拓(ぎょたく)感覚でしょうか。笑
狩り自慢などがお食事の際にされていたんでしょうね。

 こちらはパニエに入ったフルーツ。
リボンがまた素敵です。

 ちょっと削った後はこんな感じ。

 これは不思議なデザインですね。
タツノオトシゴ?それともドラゴン?が両サイドにいて、中央はフルーツでしょうか。
どこかの地方か貴族の家のエンブレムかもしれませんね。

 これも削ってみたらこんな感じです。

樫の木だと思いますが、結構重たいものなので額みたいに壁に掛けるよりは日本だったら”壁に立てかける”だけの方が良さそうですね。
お店のディスプレイや撮影なんかにもばっちりじゃないかと。

そしてテーブル。
濃い部分がパネルを塗っていてはみ出してしまった部分。
これをそのまま利用して、さらに削って。
上からまた塗装。
そして乳白色のニスで仕上げです。


 天板だけ塗るつもりだったので、これでできあがり~。
のはずが!
天板の横、忘れてました。(´Д`)ガーン

サイドが広がるテーブルなんですけど、広げたまま塗ったので仕舞ってみたらこんな事に。笑
とほほ。

パネルたちは現在外気に触れさせ中です。
そのうちグルニエイデコの商品で出す予定です。
いつかは未定ですがお問い合わせは大歓迎です。
真っ白な方がお好きな方はご自身で塗りなおしてくださいね。笑
そしてニスで仕上げていないので、しばらくしたら自然にペンキが剥がれてくることがあるかもしれません。
それが嫌な方はまたご自身でニス仕上げしてください。
ニスは透明も良いですが、乳白色で全面に塗るか、透明のグレーなどで所々だけ塗るのも素敵かと思います。

 そしてダラダラ休みの最後になって、やっとお出かけ。
ワイナリーに・・・
行くつもりが閉まっていました。
ははは。


カシというマルセイユから30分ほどの港へ。

 まったり。

 いい天気。
ああ、でもそろそろグルニエイデコの準備したいな。
と頭がよぎるイデコ店長でございました。

お休み最終日にフランス人の友達からもらった素敵なソーサーにアンティークのグラスを乗せて。
白ワインをいただきました。
このグラスとても丈夫で現代の繊細なものより強い気がします。
また、私はいつもワインしか入っていませんが、お水でもジュースでもワインだけじゃなく何に使ってもいいんですよ!笑


2014年5月9日

レンズマメの煮込み プティサレ 

レンズマメの煮込みプティサレ(プチサレ)は料理の上手なサラリーマンの相方に教わった料理。
それ以来私にも簡単にできるという事でよく作っています。
レンズマメの煮込みには深皿が良く似合う。
そこで今回思い浮かんだのはアイボリー色のきれいなレリーフの入ったこのお皿。

まるでこのレリーフを見せるために広くしてあるようなフチ。
お料理もきれいに見えます。
なんだか優雅だわ~

 一緒に盛り付ける野菜は別に調理します。
茹でても焼いてもお好みで。
塩はほんの少しだけ加えます。
こちらで売っている豚バラはベーコンのように既にしょっぱいので、塩はあまり加えません。

 そして、玉ねぎにこの黒いもの。
クローブ(丁子)なんですが、フランスではクロ・ド・ジロフルと言います。

これをブスブス玉ねぎに刺していきます。
ちょっと手が痛いのでゆっくり刺してください。笑

 こんな感じ。
刺す理由は、茹でている途中で豆に混ざってしまわないので、あとで取り出しやすい。
と、玉ねぎがすーっとした味になって美味しいんです。
すーっとと言われてもどんな味なのか分からないですよね。笑
是非試してみてください。

 豆と一緒にこのままグツグツ20分茹でます。

豚バラ。
簡単なので、ベーコンタイプのしょっぱいやつを使っています。
これはコルシカ島のポワトリンヌフュメ。
おいしんです!
一緒に茹でてしまうとうまみが全部茹で汁に溶け出してしまうので、やはり別にソテーします。
後で切るのが面倒なので、私は刻んでから炒めます。
固い皮が付いているので、フランスにお住まいの方はこれを取ってから刻んでくださいね。

食べる直前に掛けるソース。
水分の少ない固めのトマト(トマトグラップ)が良いかと。
そしてシブレットかワケギ見たいな小さなネギのようなものを刻み、おいしいオリーブオイルとカマルグの粗塩を少し加えて混ぜます。

 今回のパンはぬかの混じった小麦粉(son de ble) パン。
そして赤ワインと。

 クローブを取り除いた玉ねぎと野菜、豚バラを豆の上に盛り付けて出来上がり~。
これ、残ったら翌日食べてもおいしくて、夏だったら冷たいまま行けます。
ただし豚バラだけはその都度別っこにソテーしてから加えてください。

 そのあとビオのカマンベールチーズもいただきました。
あまり臭くなくあっさり気味のカマンベールなので、癖のあるチーズがダメな方にも行けるかも。
BIO(オーガニック)食品のお店に売っています。
よくフランスから日本へカマンベールなんぞを持ち帰ろうものならスーツケースの中が臭くなって、機内に間違えて持ち込もうものなら(今はダメかな?)、自分の席のまわり全体がプワ~んとした臭いに包まれた覚えのある方もいるんじゃないかと思います。笑
これならそこまでいかないと思いますよ。
でもやはりチーズですからね、何重にもビニールにまくか、やってくれるお店だったら真空パックしてもらった方が良いですね。

 デザートは苺に少し三温糖をまぶしたもの。
フランスの苺はすっぱいので、日本みたいになかなかそのまま食べることができません。
でも味は美味しいですよ。

縁の幅が広いので、優雅できれいな盛り付けに見えるお皿は古いサルグミンヌのものなんだそうです。
ウェッジウッドの影響強い面影が19世紀初め頃のものなんだろうなと思わせるお品。
植物とリボンのガーランドが素敵です♡
追記2014/05/13
同じお皿を見かけました。
なんとサルグミンヌではなくバドンヴィレーの刻印があるもので、ゴールドのラインも入っていました。
バドンヴィレーにしても大変珍しいものなんだそうです。
いずれにしても美しいお皿です♡

PS:
http://hideko-aix.blogspot.fr/2008/09/recette-aux-lentilles.html
パリから日本へ戻り、南仏へ来たばかりの時のブログにもプチサレの事少し書いています。
あの時は南仏に来たばかりで仕事もなかったので、フランス語でも挑戦してますね。笑

2014年5月6日

南仏陶器は和食に似合う!

蚤の市などで、古い南仏の窯の陶器をよく見かけます。
こんな風にざっくばらんに置かれています。
この”飾り方”ではなく何も考えていない”置き方”が大変素敵なんですよ。笑

南仏の窯と言うとアプト、ムスティエ、ヴァラージュ、ヴァロリス、サヴォワまで入れておきましょう。
色は大体きいろ~茶色、緑などが主。
ムスティエとヴァラージュは白が主です。
白い釉薬は別として、きいろ~緑色までの顔料の色、アンティークの陶器ではもちろん自然な色を使っています。
自然から取れた色。
何の色かと言うと土の色なんです。

これはルシヨンというリュベロンの村のひとつの風景です。
赤土が見えていますね。
フランスではオークル色と呼んでいるんですが、赤っぽいオークルの下に白っぽく見えている層はオークルイエロー、黄色なんです。
そして写真では隠れていますが、下の方に行くと緑色もでてくるんですよ。
これが南仏陶器の色です。
(北の方へ行くときれいなブルーの顔料を採掘できる場所があるらしいですね。)

で、急にこんな写真もなんなんですが南仏陶器が和食にあるという話。
先日いただいたばかりの梅干がどうしても食べたくて(笑)、梅干メインのこれイデコの朝食ではなく昼食。
寂しいでしょうか。。。
このあとのおやつも楽しみなんで、こんな感じです。
梅干と玄米ご飯と海苔にBIOのたまり醤油。
デザートにあんず。
今年は早くてもうあんずが八百屋に並んでいます。
お箸もこだわりのいただきもので、どんなものでも掴みやすいお箸なんだそうです。
菜箸らしいのですが、お食事用にも使っていますよ。(^^)
貝殻の箸置きとす巻きに見えるはテーブルマットです。笑
いずれもいただきもの、皆さんセンスの良いものをありがとうございます。

肝心のオークルイエローのボウル達はオーバーニュのRavelのもの。
南仏の田舎の村によくある大きな鉢植えはほとんどがこの窯の物。
食器のラインも昔から作っていたんです。

この写真はワインビストロにて。
ポエロンに子羊の煮込み料理が入っています。
中央にはバスマティ米。
これは・・・?
知り合いのもので器だけ取らせてと頼んで撮ったものなので、なんだったか・・・。笑

さすがにアプトやムスティエのアンティークの食器でお料理を出してくれるところは知りませんが、今でも使い続けられている田舎風の雰囲気が素敵な食器です。
作りもどこか不器用に見える、完ぺきとはほど遠いかなり味のあるものが多いです。
だからこそ愛着のわくかわいいヤツなんです。